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ある日の夕方、突然女性が院に入って来られました。当院は完全予約制にしていますが、それを知らない方は当然おられるのでこういった事も時々あります。この時は次の方の予約時間まで１０分ほどあったのでちょうどお話を聞くことができました。骨盤矯正をしたいと仰います。どこかが不調なのかを聞くと痛みや不具合はないと言われます。「最近お腹周りが気になってなかなか痩せない」と友人に話したら骨盤矯正すると良いよと聞いたそうです。実際に骨盤が歪んでいると内臓の働きなど代謝が落ちるので痩せにくいというのはあると思います。「何回くらいで矯正できますか」と質問されましたのでこうお答えしました。「歪みのクセが強くなければすぐにでもバランス良くなりますが、クセが強かったり特に脚を組んだり横座りをしたりと姿勢が悪かったりすれば、また歪みますよ。歪みを無くす事より維持する方が難しいです」と。実際に体の歪みはほとんどの場合、１度の施術で無くなります。しかし１週間２週間と生活していく中で必ずと言ってよいほど同じ歪みが出てくるものです。人は知らない無意識のうちに体の動かし方、姿勢、バランスのかけ方、ストレスなどのクセが身についているものなのです。この方はこのようなお話でしっかり納得されていました。時々「そちらの整体は１度で矯正できてもう歪みませんか」と聞かれる事がありますが、それはその方次第だし難しいと思います。風邪を引いて病院で「この風邪治ったらもう風邪引きませんか」と同じくらい難しいと思います。１日中姿勢や動かし方、ストレス発散など体の事ばかり考えて過ごす事は不可能ですからね。しかし気をつける意識はとても大切です。この方も後日来院されじっくりお話し定期的に来院されると仰って予約を入れて帰られました。あと食事の摂り方など内臓脂肪を減らすためのお話もじっくりさせていただいています。１ヶ月後が楽しみです。

定期的に来院いただいている女性から近所に住まわれているお知り合いをご紹介いただきました。全身に症状がありますが、主訴は背中から腰です。原因は明らか。猫背が進行していて背骨が曲がり始めています。ご自分でも分かっておられて治療をしなければと思いながらどこに行ってよいのか迷っておられる時にその方から紹介されたようです。背骨の曲がりもありますが、全身の筋緊張が激しく下肢に関しては棒のようにガチガチです。糖尿病もあるため満身創痍といった感じです。６０代ですが自営のお仕事をバリバリされていて睡眠時間が５時間というのも不調の原因だと考えられます。猫背が進行しているので最初から仰向けになるのは困難なため横向きの体勢から施術開始。背筋が伸びてきたところで仰向けで施術していきました。初めから終わりまで「あぁ気持ちがいい」「気持ちよか」「どうしたこつじゃろか、ほんに気持ちよか」とずっと仰っておられました。これだけの状態なのに何のケアもされていない事に驚くと同時に、体からの悲痛な訴えを感じました。しばらく続けて来院される予定ですが帰りにも「また来てもいいの？良かったぁ。あぁそれにしても何でこんなに気持ちがいいのぉ」とお話されながら帰って行かれました。できるだけ回復してもらい元気な体を取り戻していただきたいですね。

月に１〜２度来院される７０代の女性がおられます。家族で農業をされている大農家さんです。相手が食物ですから天候次第で休みがずっと取れない時もあり、体はボロボロといった感じですがいつも笑顔で接していてとても気持ちの良い方です。先月は右手の中指第一関節が疼くように痛いと訴えられていました。野菜を千切る動作を１日に何回も何回もされるため指は変形を起こしています。しかし今まで痛んだ事はないそうでとても気になると心配そうでした。肩周りや背中もしっかり緩めて上腕、前腕、手首と緩めて指も出来る限り緩めて調整していました。施術後は弱冠楽になった程度だったのでその後どうかなと気にかけていたのですが…。昨日来院され指の具合をお聞きすると『指…？なんでしたっけ？？？』と忘れてしまっておられます。という事は痛みは無事に消失したようです。『そういえば痛いと言ってましたね』と笑っておられました。あれだけ不安そうだったのに痛みが無くなれば人は忘れるものですねぇ…(汗)でも無事に回復され仕事が難なくできる事に感謝ですね。

サッカーや空手をやっている小学生が来ました。一昨年からオスグッドで来ていたのですが、ヒザはもう痛みはありません。今回はかかとやふくらはぎの痛み。初来院当初から分かっていてアドバイスしていた事なのですが、とにかく全ての関節が硬い。とても子供の体とは思えないほどです。関節が硬いとケガもしやすく、スポーツでのパフォーマンスもしっかり発揮できません。正座をする習慣があるかお母さんにお聞きすると全くしていないとのことでストレッチの意味で毎日５分でいいのでしてもらうようお伝えしていました。ヒザ痛がある時はこまめに実施して頂いていたようで順調に痛みは改善していきました。それから２年ほど経ちますが足首など関節の硬さは相変わらずです。久しぶりの来院だったので正座しているかお聞きするとやはりやっておられなかったです。身長もグンと伸び筋肉もどんどんついてくる時期なのでできるだけ早く体の柔軟性を取り戻していく必要がある事を再度お伝えしました。「すっかり正座の事を忘れていた」とお母さんも苦笑いです。フローリングで畳が無い家もあると思いますが、正座という気軽にできて抜群にいいストレッチは習慣にしてもらいたいものです。体を柔軟に保つ事は心身の健康につながります。。。

３０代の男性が来院されました。腰痛が劇的に良くなり１〜２ヶ月に１度メンテナンスで来られています。しかし今回は前回の来院から２週間しか経っていなかったのでどこか調子悪いのかなと心配していました。聞いてみるとやはり腰ではなく頭痛でした。だいたいが片頭痛持ちだそうで以前から月に１〜２度あるそうです。今までは頭痛が出ても１晩寝れば良くなっていたそうですが、今回の頭痛は６日ほど続いているようです。しかも結構強い痛みのようで心配です。可能性は限りなく低いと思われますが、あまりに強い頭痛が続くようであれば頭部の検査もされたほうが良いとアドバイスもしました。この季節は気圧が下がるため頭痛持ちの方や関節痛、リウマチの方には嫌な季節ですね。気圧が下がるという事は体への圧が低くなるので、内圧が上がり血管が膨張する事によって症状があらわれたり強くなったりするというメカニズムです。ですから天気が悪く気圧が下がった日は湯船にゆっくり浸かり体への圧を上げると良いですよ。梅雨のこの時期を乗り切りましょう。

８０代の女性が腰から股関節の痛みで来院されています。脚を引きずるほどの重症で歩くだけでも常に痛みがある状態です。『もう少しだけでも良くなりたい』と先々月から来院されています。朝一番にベッドから起き上が時の激痛、歩き始めの１歩目、椅子への立ち座りなどに股関節周辺と臀部、太もも裏に強い痛みが出る状況でしたが、朝一番の痛みは消失、歩き始めの１歩目と立ち座り時の痛みは緩和しています。ご本人の都合で月に２回の来院が限度であるためなかなか順調とはいっていませんが、昨日は『痛みに波が出てきました。ずっと痛かったのが痛くない時が時々ある』と仰っていました。「その波を痛くない日が多くなるようにしていきましょうね」とお話すると満面の笑みでうなずかれていました。高齢の方でも自然治癒力が若い時より弱いですが体が良くならないわけではありません。今の頑張りが後々大きく人生を左右するはずです。焦らず諦めずにコツコツ続けていきましょうね。。。

６０代の女性が約１年ぶりに来院されました。この方には失礼ですがその当時の事はハッキリと憶えています。腰から下肢のあまりの痛さで夜も全く眠れないと半泣き状態で来院されたからです。病院での診断は『脊柱管狭窄症』。この方にとっては初めて聞く症状名でそれもまた?えらい大変な事になってしまった?と凄く落ち込んでおられた事を思い出します。しかしそんな大層な症状名とは裏腹に症状は、３日間２度の整体で消失。あまりの呆気ない回復にご本人も信じられないご様子でした。それから月に一度ほど数ヶ月来られた後仕事に就かれたのでした。ずっと調子も良く、仕事の休みが日曜であるため平日に施術を受けに来られなかったようです。今回は平日に休みがありご予約のお電話が入ったという事でした。私が気になっていたのはレントゲンやＭＲＩ検査で脊柱管の狭窄が認められているということ。これは整体で狭窄した脊柱管が広がったわけではないのです。体のバランス調整や筋肉のケアで痛みが消失したということ。仕事中も全く痛みが再発することもなく過ごされていたのでとても安心しました。しかし定期的な体のケアは誰でも必要なので時間が取れればまたすぐに電話すると仰っていました。症状名に怯えないでくださいね。こういったケースも珍しくはないのですから…。

腰痛で来られていた５０代の男性がおられます。今は腰痛はほとんど気にならないほどに回復されています。この方の趣味は海釣り。特にクロダイが専門です。長崎の方で船で渡り一泊されて釣り三昧だそうです。しかし来院当初は『しばらく立って釣っているとしゃがみこまないといけなくなっている』と満喫できない事を訴えられていました。それからコツコツと通われ見事に２日間腰を気にすることなく釣りを楽しむ体を取り戻されました。それからは月に一度欠かさず来院されます。釣りに行かれた時は大漁だったといつもお話くださいます。それを聞くのがいつも楽しみです。行きたい所にいけてやりたい事ができる体はやはり大切ですね。健康な体で長生きしたいものです。

定期的に来院されている４０代の女性が昨日来院されました。いつもは夕方に来られているのですが、昨日は珍しく午前中に来られました。「午前中に来られるのは珍しいですね」『今日はお昼から畑でじゃがいもを掘るので午後からは来れなくて。１日中だから疲れると思っていも掘りの前に来ました〜』との事でした。とても自分の体を大切に思ってある方で、今まで数年間色々な質問をしてこられた方です。おそらく当院に来られた方の中でも一番質問を受けていると思います。体の事、痛みの事、ストレスの事、生活習慣、姿勢、ストレッチ、食べ物、運動…など思い出せば話した事がどんどん浮かんできます。そういう体を大切に思われる方にはこちらも丁寧にお話します。いつだったか『先生の話はとても分かりやすいです』と仰られた事がありました。できるだけ専門用語を使わずに子供でも理解できるくらいの内容にしてお話するというのを心掛けているのでそれが良かったのだと思います。質問されれば私自身も勉強になります。日々勉強です。

先日腰痛に関してのテレビ番組があっていたので観ました。私の院でも特に腰痛や肩こり、首の不調の方にはよくお話するのですが、ベッドのマットの硬さや、枕の高さはとても重要です。一日八時間睡眠をとるとすれば、人生の三分の一は睡眠の時間になるわけなのです。その三分の一もの時間が体の休息の時間になっているか、もしくは逆に負担をかけていれば大変な事です。健康な方は一晩に二十回ほど寝返りを打つのですが、体が不調な方ほど寝返りの回数が少ないというデータがあります。寝返りは日中にできた骨盤や背骨の調整、筋肉の軽い運動、関節液の循環など大切な生理的現象です。それがマットの硬さが硬過ぎたり、軟らか過ぎたりすると回数が減り体を不調にしていってしまいます。畳に敷布団一枚のいわゆる?せんべい布団?と言われるくらいの硬さが一番体には優しいのですね。何でも快適に便利になっているようで、実は体には良くない事があります。和式のものが洋式になり、段差があったものがバリアフリーに…。食べ物も美味しく品種改良されるなど一見良くなっていると思われているものが人の体にとってマイナスになっている事が多々あるのです。人の体は使わないと衰えます。少しくらいムリも必要です。話がそれましたが、ベッドを買い替えるという時期がきたらマットの硬さに注目し?寝返りがスムーズにできるか?で判断してくださいね、ぜひ！！